憧れの旅行会社に就職。薄給激務と悪質クレーマーでメンタルを削られていた毎日

憧れの旅行会社に就職。薄給激務と悪質クレーマーでメンタルを削られていた毎日

【性別】女性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
24歳

【当時の職業】
旅行代理店の販売スタッフ

【当時の住まい】
賃貸マンションで一人暮らし

【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
転職して、違う業種で働いている





【就職のきっかけと経緯】
元々旅行が好きで、販売スタッフも自由にプランを組み立ててお客様におすすめ出来る自由度に惹かれて入社しました。

【環境と仕事内容】
一番大変だった当時は、役職のない旅行代理店の販売スタッフとして働いていました。
土日を含むシフト制で、残業は当たり前だったので暇な日でも9時〜20時、忙しい時期は22時過ぎまで働くことも。
月々の給与自体は旅行業界全体でみると低くはなかったのですが、ボーナスが殆どないに等しい金額だったので、
トータルの収入としては割に合わないと常々思っていました。

【大変だった時期】
大学新卒で就職し、勤続3年目で役職が付く前の平社員時代が一番大変だった




【大変だったこと】
給与や労働時間も条件として悪い環境でしたが、
薄利多売の会社だったので、客層があまり良くないこともありクレーム対応が精神的に一番つらかったです。
自分で一番安くて立地や質を気にしないようなホテルを選択しておいて、
帰着後にバストイレがセパレートではなかっただとか、内装が古かっただとか、事前に伝えていたり、写真を見ればすぐにわかるようなことでクレームをつけてきて、最終的に何とかお金を取り戻そうとする人が多かったです。
中には、飛行機を利用するツアーで、空港まで行く電車が遅延しただとか、台風で欠航したことまで旅行会社責任にしようとしてくる変わった人もいて、何をどう説明しても全く聞く耳持たず…という方も。
自分に都合の良いように話を脚色して、旅行自体とは関係のない家族や知り合いを巻き込んでクレームを入れてくるパワフルな人もいました。

【大変だった期間】
基本的にずっとですが、入社3年目で役職が付いてからは直接お客様対応をすることが減ったため、クレーム対応自体が少なくなりました。




【当時の心境】
社会人になって間もない時期だったので、世の中にはこんなにも自分勝手で理解力のない人がいるんだな…と半ばあきれる気持ちが大きかったです。
周りのフォローはありましたが、殆どの場合クレーマーと実際に対応するのは自分ひとり(電話・対面など)なので、怒鳴り散らすような人だと恐怖心もありました。

【職場が大変だった原因】
会社の薄利多売な販売方針によって客層が悪かったことが一番の原因だと思います。
お金が全てではないですが、それなりの高額を支払って旅行をする人達は、心にも余裕があったり、自分たちの旅行を良くしようと自分で積極的に調べたり質問いただいたりなど、旅行への向き合い方が違ったと思います。
加えて、社員不足による教育の質の低下も問題の一つだったと思います。
まともなクレーム対応の流れも知らずにクレームを受けてしまうとうまく対応できず、その一次クレームによってさらに炎上することも多かったです。




【仕事で良かったこと】
旅行を本当に楽しみにしている方だと、一緒にプランニングをしたりすることで信頼を得て、帰国後に楽しかった思い出話を聞いたり、お土産をいただいたり、そういったところでやりがいと嬉しさを感じていました。
特に、一度ご対応したお客様が、自分のプランニングや対応を気に入ってくれてその後もずっと指名で旅行の時はお声がけくださったりすると、自分のやっていることが認められた気がして本当にうれしかったです。




【特にひどかった最悪の出来事】
大学の卒業旅行で海外に行く、二人の女性のお手伝いをしたときのことです。
添乗員なしのプランのお申込みをされていたのですが、
復路のフライトが、現地の天候のため大幅に遅延してしまいました。
その時、ご本人からではなく保護者の方からクレームがあり、「〇〇(某大手旅行会社)なら絶対飛行機が遅延したりしないのになんで!?私の娘がどんなに不安な思いをしているのかわからないの??土下座してでも空港に謝りにこい!」という内容。
もちろん現地にいらっしゃるお二人が不安な気持ちは十分お察ししますが、そもそも遅延・欠航は旅行会社に関わらず発生しうるもので、第一成人していて契約者も娘さんである旅行に対して、なぜ保護者の方が不十分な情報のままにクレームをつけてくるのか…
結局、その方一人が暴走して、もうお一人の方の保護者の方へも「旅行会社がミスをしたせいで飛行機に乗れなかった」という嘘の情報を流し、一時はご両家から大クレームを受ける事態となりました。
最終的には誤解を解き、問題の保護者の方の娘さんからは「母がご迷惑をおかけしました、身内ながら恥ずかしいです」とのお言葉もいただいてしまい、何とも言えない気持ちになってしまいました。




【相談した人・助けてくれた人】
周囲は基本的に精神面での助けになりました。
上手い言い回しを教わることもありましたが、一番は「理不尽なクレームを気にしない」というマインドを持つことを大事に、というアドバイスをもらって気が楽になりました。

【改善のための行動】
クレーム対応に関しては、とにかく周りの言い回しをまねること、良い言い回しを聞くことをメインにしていました。
非があるクレームはともかく、理不尽なクレームの場合、いかにお客様を納得させるかという点が一番重要になってくるので、内容どうこうより言い方で相手の自尊心を高めてあげることが大事だったので。




【現在の状況と心境の変化】
一番大変だった時期からは約4年ほどたちました。
職場の大変さは殆ど改善されなかったので、思い切って転職し、今は変なクレーム対応をすることもなくなったのでストレスフリーになりました。
残業もなくなったので私生活も充実し、本当に転職して良かったと思っています。
旅行会社の販売スタッフは、極めればお客様対応のレベルは上がりますが、それを証明する資格などがあるわけでもないので、同じ会社もしくは同業・同職種を続ける気がない限り、長くいる場所ではないと思います。

【学んだこと】
とにかく世の中にはいろんな人がいること。
育ってきた環境も今いる環境も、金銭面も、考え方も、全てが違う人だと、自分の思う当たり前が通用しないことがよくあります。



【当時の自分へのアドバイス】
目の前の悩み事に気をとられすぎず、先のことを見据えること。
ミスやトラブル、クレームはそれ自体に対する不安が大きいためどうしても意識がいきがちですが、
終わってみれば何とかなる。
そこで足踏みをして自分の精神に悪影響を及ぼすより、嫌なことは早く片付けて生産性のあることに考えも行動も生かすべき。
そして、明らかに理不尽なものに対しては自信をもって対応すること。
不安が言動に出ると付け込まれます。